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【2022年5月映画公開】『ハケンアニメ!』(著:辻村深月)原作のあらすじ・ネタバレなし感想

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芦沢シン
芦沢シン

『ハケンアニメ!』を読んだらハケンと聞いたら「派遣」から「覇権」に変わりました

こんにちは!芦沢シン(@snnskwebw)です

今回は、僕の好きな作家「辻村深月」さんが原作を書いた『ハケンアニメ!』のあらすじとネタバレなし感想をまとめました。

『ハケンアニメ!』といえば2022年の5月に映画が全国公開されることで注目が集まっています。

僕も映画を見る前に、原作を読みたいと思い温めに温めて?公開直前になって読みました。

こちらが読み終わった後のツイートになります

ツイートにも書いていましたが、なぜ面白かったのかを先に言うと

  • 生い立ちも立場も違う登場人物たちの繋がり方の展開が凄く良かった
  • 心暖まる読了感を生み出してくれるし、元気をもらえる
  • 原作が映像化した時にどうなるかに期待を持たせる内容なので、映画がさらに楽しみになる

そう思わせる理由を以下にまとめました。

こんな人向けの記事です!
  • 映画『ハケンアニメ!』が気になっている・既に見ているが、原作を読んだことがない
  • アニメが好き
  • 仕事などで自分のやっていること、やりたいことに対して悩んでいる
  • 辻村深月さんの本が気になっている
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『ハケンアニメ!』の書籍情報、主な登場人物、あらすじ

書籍情報

書籍名 『ハケンアニメ!』
著者 辻村 深月(つじむら・みづき)
出版社 マガジンハウス
発売日 2014/8/22(単行本) 2017/9/6(文庫本)
ページ数 441ページ(単行本) 622ページ(文庫本)
受賞・候補 第12回本屋大賞ノミネート作品(3位)

『ハケンアニメ!』はアニメの制作現場を舞台とする「お仕事小説」です。

2019年には舞台化され、2022年5月に実写映画化予定です。

辻村深月さんは、2004年に『冷たい校舎の時は止まる』でデビューし、その後数々の名作を生み出している有名作家の1人です。

主な受賞作として、2004年『冷たい校舎の時は止まる』(第31回メフィスト賞)、2012年『鍵のない夢を見る』(第147回直木賞)、2018年『かがみの孤城』(第15回本屋大賞)があります。

主な登場人物

有科 香屋子(ありしな・かやこ) スタジオえっじのプロデューサー。王子千晴に憧れてアニメ業界に入り、ついに『運命戦線リデルライト』でタッグを組むことになる。
王子 千晴(おうじ・ちはる) 『光のヨスガ』でアニメ界に衝撃を与えた天才監督。彼の9年ぶりの新作となる『運命戦線リデルライト』で監督を務める。天才肌ゆえの自由奔放な面がある。
斎藤 瞳(さいとう・ひとみ) トウケイ動画のアニメ監督。都内の有名私大に入るが、その時に観たアニメ映画がきっかけでアニメ業界の道へ進む。『サウンドバック 奏の石』で監督を務める。
行城 理(ゆきしろ・おさむ) トウケイ動画の敏腕プロデューサー。『サウンドバック 奏の石』でプロデューサーとなり斎藤瞳と組む。作品のためには手段を選ばない面がある。
並澤 和奈(なみさわ・かずな) 新潟県選永市にある作画スタジオ「ファインガーデン」のアニメーター。制作した原画が「神原画」と話題になっている。新潟県選永市の聖地巡礼イベントに協力するがあまり乗り気ではない様子
宗森 周平(むねもり・しゅうへい) 新潟県選永市の職員で観光課に所属している。新潟県選永市の聖地巡礼イベントを担当している。熱い性格で並澤和奈からは「熱血公務員」と命名されている。

あらすじ

「ハケン(覇権)アニメ」とは、そのクールで作られたアニメの中で1番成功したものに贈られる言葉。

戦国時代と言われるアニメ業界は、このハケンを取ることを目指して各制作陣が日々制作に励んでいる。

新たな季節を迎える春のクールの注目アニメは

  • 天才監督、王子千晴の9年ぶりの新作となる魔法少女もの『運命戦線リデルライト』(通称:『リデル』)
  • 気鋭の監督、斎藤瞳たっての希望だったロボット少年もの『サウンドバック 奏の石』(通称:『サバク』)

これらのアニメを含めてそれぞれが制作に励む中で、王子千晴を口説いて『運命戦線リデルライト』のプロデューサーとなった有科香屋子は王子のわがまま気ままな行動に振り回され悩んでいる。

対して、『サウンドバック 奏の石』の監督、斎藤瞳はプロデューサーの行城や声優陣など、制作に携わる人々との関係などに悩みながらも「ハケン」を目指して奔走の日々を送っていた。

ファンの心を掴み、ハケンを取るのはどの作品か?

一方同じ頃、『サウンドバック 奏の石』の舞台となった新潟県選永市では、「聖地巡礼」として選永市を盛り上げるべくあるイベントに向けて動き出していた…

『ハケンアニメ!』の感想(ネタバレなし)

登場人物たちの繋がり方の展開が物語を面白くさせた

本作は、第1章が有科香屋子、第2章が斎藤瞳、第3章が並澤和奈の視点から書かれています。

各章が違う視点から書かれていますが、物語は読み進めるごとに進んでいきます。

そして読み進める中で生い立ち、立場が違う登場人物たちが少しずつ繋がっていきます。

この繋がりが物語を面白くさせる要素で、終盤はとても心暖まる展開が待っています。

あらすじや映画の告知を見ていた僕は、もっとバチバチとした激しい争いの話だと思っていました。

意外な展開だったのもありますが、読み終わった後はとても心が暖まりました。

また、

  • 仕事は周りが支え合うからこそ出来ること
  • 人と人との繋がりを大事にしよう

ということを学ばせてくれる話でもあると思いました。

登場人物たちの向き合う姿勢に元気をもらえる

本作の舞台はアニメ業界。辻村深月さんも実際に現場の取材をして、それをもとに物語が出来ました。

アニメ業界というと、労働時間に決まりはないというイメージが真っ先に浮かび、労働環境は決して良くはないように見えます。

本作の制作現場でも徹夜が当たり前の生活を送っています。

そんな中で登場人物たちを突き動かすのはアニメへの「好き」と「愛」の気持ちです。

「好き」と「愛」の気持ちが高まりすぎて、ぶつかり合うこともしばしばあります。

しかし、「多くの人に素晴らしい作品を届けたい」という点で向き合う姿勢は一致しています。

この登場人物たちの向き合う姿勢から、

  • 物事にしっかり向き合うからこそ良いものが出来ること
  • 周りを気にするより、「好き」な気持ちに嘘をつかずにそれを貫いていこう

という気持ちにさせてくれて、元気がもらえました。

映画がさらに楽しみになる

本作で登場人物たちが手掛けるアニメは

  • 新作となる魔法少女ものの『運命戦線リデルライト』(通称:『リデル』)
  • 気鋭の監督、斎藤瞳たっての希望だったロボット少年もの『サウンドバック 奏の石』(通称:『サバク』)

であり、物語ではこの2つの制作過程が書かれています。

そして2つのアニメの放送後の展開も書かれていて、最終回はともにインパクトのある内容だったと書かれています。

しかし本作では特にアニメを扱っているのもあり、言葉だけでは具体的にどのようにインパクトがあるのか図れない部分が読んでみてありました。

そんな中で待望の実写映画化が実現し、2022年5月に公開されます。

しかも、

  • 原作の中にあるアニメを映像化によって見ることが出来る
  • 2つのアニメでは実際のプロの声優の方々が声を担当する
  • 俳優陣も豪華で適役の印象(これは僕個人の感想です(^^;)

というように単に原作を映画化しただけではない本気度が伝わってきてます。

俳優陣が登場人物たちをどう演じるのか、物語の中のアニメを実際に映像化したらどうなのかが原作を読んでみてさらに楽しみになりました。

映画について

映画『ハケンアニメ!』は2022年5月20日に全国の映画館で公開されました。

主なキャストは、

役名 出演俳優
斎藤 瞳 吉岡 里帆(主演)
王子 千晴 中村 倫也
行城 理 柄本 佑
有科 香屋子 尾野 真千子
並澤 和奈 小野 花梨
宗森 周平 工藤 阿須加

まず思ったのが、吉岡里帆さんと中村さんが適役だなということ。

僕は原作を読んでいる時に斎藤瞳と王子千晴は吉岡さんと中村さんをイメージしながら読んでいました(笑)

映画館での予告も多く流れていた印象があり、今年の期待されている映画の1つであることがうかがえます。

『ハケンアニメ!』の映画についての記事はこちらになります↓

まとめ

『ハケンアニメ!』の原作のあらすじ・ネタバレなし感想のまとめ
  • 生い立ちも立場も違う登場人物たちの繋がり方の展開が物語を面白くさせてくれた
  • アニメへの「好き」と「愛」の気持ち、「多くの人に素晴らしい作品を届けたい」という姿勢から元気をもらえる
  • 言葉だけでは具体的にどのようにインパクトがあるのか図れない部分が映像化の実現により分かるので、映画がさらに楽しみになる
  • 映画『ハケンアニメ!』は2022年5月20日に全国の映画館で公開予定

ちなみにまだ映画を観たわけではありませんが、予告を見る限りは原作と展開がちょっと違う?ようにも見えたので映画を観て面白いと思った方はぜひ原作も読んでいただきたいなと思っています。

ここまでご覧いただきありがとうございましたm(_ _)m

それではまた(^^)/

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